【書評】毎日が隠居日和です!:『20代で隠居』
こんにちは。
大原扁理『20代で隠居』を読みました。
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週休5日の「隠居ライフ」を実現させてしまった20代男性の本。
都内で週に2日アルバイトをして月7万円くらいでハッピーに生活されています。
節約一辺倒ではなく、時には外食もレジャーもお菓子も楽しむ。そんな、全然ストイックではないゆるくてまろやかな生活スタイルがとても魅力的。
ちょこちょこ登場する挿絵も味があって可愛いです。
そういうわけで、私の好きな言葉は「ハタチ過ぎたら人生引き算」。
あれもできる、これもやりたい、などと足し算で考えていくと、本当に一番やりたいことがどれなのか、他のものにまぎれてどんどんわからなくなってくること、たまにないですか?
そんなときは、消去法にしてみるといいかもしれません。
今すぐやらなくていいことを、バシバシ引いていって、あとに残ったものからどうしても死ぬ前にやっておきたいことだけをするのです。
そしたら、今夜いきなり死神が遊びに来ても、まいっか、とりあえず入れよ、と迎えられそうですよね。
(大原扁理『20代で隠居』)
これは、わたしも最近特に大切だなと思いはじめていることです。
わたしはもともと飽きっぽく、「興味を持つ→没頭する→そこそこできるようになる→飽きてポイッ」をくり返してきました。
「これやりたい! あれもやりたい!」が多いのだと思います。
そういう生き方もありですが、でも、それだと大原さんがおっっしゃっているように、「ほんとうに、どうしてもやりたいこと」を見失ってしまったり、後回しにしてしまったりするのですよね。こういう経験は実際にあります。
趣味が多いのは楽しいのですが、いちばんやりたいことをやるために、趣味や取り組んでいる諸々(お仕事や家事なども含めて)の整理をしていかなくてはと思っています。
何にもないっていうのは、大きな喜びもない代わりに、そんなつらいこともなく、毎日淡々とゆるやかに笑っていられる生活です。
だって、もうこの歳になったらね、大きな喜びなんて体に悪いんですよ。
私の隠居生活が本になることですらびっくりしているのです。
低め安定万歳!
(大原扁理『20代で隠居』)
大きな喜びはテンションが(一瞬)あがりますが、その後疲れてしまいます。
もともと感情の起伏が激しい方だと自分では思っているので、己の精神安定のためにも、小さな喜びが毎日淡々とそばにあってくれるような生活がしたいですね。
低め安定万歳!
隠居する前は、後述するように杉並区に住んでおり、フルタイムで働いていたときもあったのですが、家賃光熱費と生活費、税金などを払ったら手元にいくらも残りませんでした。
今もそんなに残らないという点では同じだけど、同じ残らないなら、はじめからつらい思いはしないほうがましです。
(大原扁理『20代で隠居』)
正社員としてフルタイムで働いていた3か月間は、ずっとこんなことを考えていました。残らないなら最初からなくていいじゃないですか。ねえ?
『20代で隠居』を読んで、「隠居」をゆるく考えるようになりました。
必ずしも「隠居=老齢になってからするもの」というわけではないんですね。
それから「世間から身を引いて、きままに暮らす」が隠居の定義であるなら、わたしも現在、隠居していると言えなくもないかもしれません。
まだ「半隠居」くらいでしょうか。
・隠居に興味がある人
・フルタイムで働くのが面倒嫌になってきた人
・野草を食べることに興味がある人
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